ほしいぬ

書いたり、詠んだり。

第17回短歌の目3月に参加します

f:id:majyonan:20170305143345j:plain


はーなんとか間に合った!

卯野抹茶様、皆様、今月もありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。


短歌の目3月




1. 草

若草の匂い体にまとわせて君と秘密をひとつ重ねる

2. あま

あまねくと願う平和の礎を築くためにぞ労を惜しまず

3. ぼたん

つぶらなる黒きひとみの虚無ゆえにぼたんいんこの羽鮮明に

4. 鳥

鳥のごと頭を寄せて君笑めば我はついばむ柔らかき頰

5. 雷

春雷の轟わたる曇天に亡き父探す叱られたまま


テーマ詠「捨」

からっぽの部屋に残した二十四のわたしを探す余震の街に

箱の蓋開けて中身を確認しやっぱり君を好きだとしまう

さよならを言わせないよう人形はコトリと箱の外へ転がる



2月短歌の目ふりかえり

f:id:majyonan:20170305102956j:plain

はやいものでとうの昔に2月は終わってしまいました。

ずっとやりたかった、短歌の目の振り返りをします。

http://tankanome.hateblo.jp/entry/2017/03/05/130000

どんなに忙しかろうが、一日一つは、こころのそこからやりたいことをやる!と決めました。

振り返りはすごくしたいけど時間がかかるのでさぼっていました。1月かな?ななさんがして下さったのに感銘を受けました。

文中皆様を勝手にブログ名の一部でお呼びしますがお許し下さい。

自作ふりかえりは別記事にて行います。


全ての短歌はこちらから読めます↓

短歌の目2月作品をご紹介します

http://tankanome.hateblo.jp/entry/2017/02/25/070000


つのへび日記さん

http://kn.hatenablog.jp/


重曹で洗えば落ちる染みもありこころはたぶん陶器ではない

 

2. 鬼

鬼は外出て行ったきりふるさとの人ただ老いてゆく節分会(せつぶんえ)

 

3. 入

入ったら戻れぬ仕掛けの前に立ちすでに仕掛けの動作すを知る

題詠「夢」

ないことになった一世(ひとよ)が一夜(いちや)ごとどこかに増えてゆく罪の朝

たましひがちょっと抜け出ては戻るやうにシ♭ドレソレドシ♭鍵が波打つ

◇全部すき。全部ご紹介したい。しかし初っ端からそれは安易であろうと遠慮しました。

つのへびさんの短歌は理知的です。奥行きが遠くまで広がっている。向こう側に幾層にも重なる世界がある。それでいてきちんと伝わるのは言葉の選び方が的確なのだと思います。

夢、の歌はシュールで不穏な感じで、いつものつのへびさんの歌とは違う手触りがしてうなりました。夢とはまさにそのようなものではないか、と思います。

ドビュッシーの種明かし、には驚きました。音符をそのまま詠む発想すてき。


http://lfk.hatenablog.com/

近づいて、遠ざかるまであと少し。きさらぎのねつ、うちにとどめる

テーマ「夢」

もう少し長く居れたら、真実になると信じる。こちら側こそ

◇京都さん、の短歌は現代詩のようでひりひりとします。どきり、もします。

自分で納得しない言葉は絶対使わない、感じがします。

あとなんだろう?ブログ名の通り、手紙をもらったような気持ちになります。

以下私信です。

前髪は重要です。何かと。前髪の長さやアレンジの仕方で女性はどんな方かある程度見当をつけることがことができるかもしれません。たとえは悪いですが、犬同士がくんくん匂いをかぐように、前髪の長さやぱっつんか斜めかおでこ出しかスダレか、で年代やら嗜好やら何かを嗅ぎ分けるのです。しかし男性にはさっぱりわからない無言の応酬と思います。笑。言及していただいたのに今頃お返事ですみません。

好きな言葉を採集さん

http://shima-aya.hatenablog.com/

洗いたてあなたのシャツが乾くまで愚痴の一つも聴かせてやるわ

2. 鬼

いま鬼に舐められた我めまいしてこれが怒りという感情か

3. 入
ポケットの多さのせいで入れるべき物を持たないことに気付いた

4. チョコ

寒さ増すほどに板チョコ割る音が1オクターブずつ上がってく

◇うーん、うまい。鬼とチョコの歌が特にドキッと刺さりました。

すみとも乳業さん

http://tmtkkiyyy.hatenablog.com/

洗髪時改めて思いやるつむじあなたはあの日どう見てただろ

うつくしく満たされる夢受話器取る間に散り散りて口ごもる朝

◇洗髪時…の歌、すごく好きです。つむじ、かわいい。つむじ、せつない。

夢の歌、いい。わかる。

そこ、ハイフンさん

http://tuchinocoe.hatenablog.jp/

 優しさを受け入れてみるすみやかにボディソープは愛にあふれて

4. チョコ

ピンヒールで刻むフロアに鳴り響くチョコレイトディスコ、チョコレイトディスコ

5. きさらぎ

きさらぎのアクアラインに朝日差し都市にも眠りと目覚めがありぬ

◇かっこいいです。クールです。うらやましい。

さらさら録さん

http://baumkuchen.hatenablog.jp/

 群れに入れずはぐれた雲を見る あれはわたしの背中の形

4. チョコ

 チョコミントアイスを好む君のこと解らないから見つめていたい

5. きさらぎ

 きさらぎの春待ちすずめはころころと膨らみ並んでお団子のごと

◇あれはわたしの背中の形、泣きそうになりました。いい。

チョコミントアイスの歌は、可愛い。そんな気持ちあった。懐かしい。

すずめ団子最高!!!

koma.uswさん

http://vodka.hateblo.jp/entry/20170223/tanka/

人として生きるも死ぬも出来なくて私を剥がせば綿状の鬼

ごみのなか私の大事な方舟をゆめゆめかわいい色に塗るんだ

どちらもざわざわする歌。綿状の鬼、ってこわい。すごくこわい。方舟の歌の世界もとてもよくわかってこわい。

何かのヒントさん



大洗海水浴場で待つ祖母は恐竜戦車の尻尾を回す

人殺しと書いた破魔矢を折り捨てて入眠儀式の一環とす


きさらぎの就学前の児童は覗く空中元素固定装置

 

「夢」

盥という文字の顔した叔母さんら夢の額縁模様となりぬ

 

◇ああもうかっこいい!!!こんな歌詠めるようになりたいです。



さよならドルバッキーさん


この部屋の残存粒子に体温や塵芥までも洗い流すな

日の入りを見つめる私を見つめてるあなたはどこかで幸せですか

少しだけ遠くにいるの会えるのは眠った後と起きる直前

幸せが中途半端に途切れては泣くに泣けない午前5時半

抜け殻に空気を入れてあの人は夢の世界に戻ってしまった

◇全部切ない。短歌は切なくないといけない、と思います。

砂ビルジャックレコードさん


青鬼も非番のときは少し高いヒートテックを着ているのです

ホットチョコレートがつべたい私の体の底へどろろと沈む

よく似てるホワイトシチューに会いたくてホッキョクグマが立てる白い帆

◇色とか固有名詞とか感触とかすごくて、なんていい短歌なんだろう。現代短歌のかっこよさが詰まってる。

ひとり文芸部 採集社さん


1.洗

ずっと前、この前シーツを洗った日よりもっと前に好きだった人

 

2.鬼

鬼瓦 屋根の上にはいにしえの乳歯の入ったフイルムケース

 

3.入

るという字は人々が支え合い どこへ向かうというのだろうか

 

4.チョコ

チョコレート噛み砕いたら苦くなる 悪いのは私じゃなくて君だ

 

5.きさらぎ

きさらぎよまだ生きていていいですか 春一番は生温すぎる

 

テーマ:夢

ドアがあるドアのむこうに道がある道のむこうに君が待ってる

◇すみません。全部推しで。採集社さんはもう歌人と言っていいと思います。いいなぁ。

意味をあたえるさん



二そう式洗濯機を写真とるとおさまりきらないツマミ割れても

父の部屋の扉がチョコのようだった前にも書いた短歌の目とか

草むしりおごろうかばかりコーヒーでもかわいそうだしでもおごられた


楽しみは?と訊かれ答えるないですと車エアコンボロくて風


独身は気楽でいいです倉庫ではピッキングばかり減価償却


私の償却期限を訊ねると子供は泣いた倉庫も燃えた

◇意味さんの歌は、風がすうっと通ってる感じ。すごく好きです。わかる気持ちが吹き荒れる。いろんな思いを抱きながらただ飄々と歩きたくなる。

窓の向こうはたぶん海さん


1. 洗

からからで息ができない薄皮を洗い流せる雨をください

 

2. 鬼

嘘つきで正直な眼の鬼たちは疲れた君にきっとやさしい

 

3. 入

入り口の狭さ暗さにあきらめたあの道をいつかだれかが通る

 

4. チョコ

義理チョコがファイヤーキングに変身し帰ってきた日 君よ元気か

 

5. きさらぎ

きさらぎのあわいあおぞら 思い出は融けてぴたぴた地面に落ちる

 

 

テーマ詠「夢」

 

甘い夢 手をつなぐ人のいることを甘い夢としか描けない今日

 

眠るたびふらふら出会う夢のなかピアノを弾いてあなたはうたう

 

みずからのあまいいきで眠りにおちるマスクのなかのマタンゴのゆめ


◇またも全部推し。すべて優しい、いい歌で、うなずきながら読みました。

ビフウ・ウンテンさん


1. 洗
三十路には三十路の身体つきがあり洗濯表示を無視してわらう

  

2. 鬼
プロテインプロテイン、って喧しい背中の鬼に納豆投げる

 

3. 入
恋人に化粧ポーチを晒すとき入植者の目をしているわたし

4. チョコ
純白にチョコを散らかす踏む抉る油圧ショベルは春を探して

 

5. きさらぎ
北からの汽車は今年もきさらぎの半ばあたりで電車になった


テーマ詠「夢」


てのひらを子宮にあててねむる朝 永久歯ばかり舐めている朝


◇とん、とむねをつかれる、すごくかっこいい歌。かっこいい女性。惚れる。こんな歌よめたらなぁ。

7's Libraryさん


ワイシャツの襟首だけを下洗い あなたのための面倒臭さ

入院の言葉に怯え暮らす日々 我が子あやせず泣かせるばかり

4. チョコ

ちょこまかと逃げる幼児を追いかけて気づけば終わる毎日がある

5. きさらぎ

2・3日  ひがないだけで如月は短すぎると文句をいわれ

◇ななさんの歌は柔らかい。ふうわりと優しい。ほっとします。好きです。

勝手な感想書き散らし、お許し下さい。
たくさんの素敵な歌よませていただき、本当に楽しかったです。ありがとうございます。


第16回短歌の目2月に参加します

f:id:majyonan:20170222143927j:plain

 

第16回短歌の目2月に参加いたします。主宰の卯野抹茶様、皆様、今月もありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 

短歌の目2月
 
 

 

題詠 5首


1. 洗

洗わずにとっておきたい時間ごと幼子の服ちいさくたたむ

2. 鬼

鬼ならばここにも居ます昔からすっかり馴染み角も失くして

3. 入

入り交じる想いのストロボライトにて君の輪郭浮かんでは消ゆ

4. チョコ

チョコ買って家族で囲む夕食後ふたりの時間ふと思い出す

5. きさらぎ

きさらぎといえばハニーですみませんアンドロイドになれぬ私は



テーマ詠

テーマ「夢」

なぜ泣くの知らず涙は流れ落つ理由はいつも眠りの向こう

私の心も時も焼き尽くすその残酷を憧れと云ふ

ひくひくと動くまぶたの薄明かり赤子の心やすらかに飛べ

手を握り共にはゆけぬ二人ならせめて眠りの国で落ち合う

幾たびも父の骸は早朝の白き光に訥と置かれり

 

*文中フォントが大きくなっておりますが、スマホから投稿の不具合によるもので、意図的にではありません。お許しください。

 

 

 

エレノア・リグビーを思う時

f:id:majyonan:20170203154326j:image

*写真は無料画像をお借りしました

 

先日、何名かの年配の方を訪問する機会がありました。いろいろな方がおられ、わたしもどう生きて、どう年を重ねたらいいか、考えるきっかけになりました。

 

訪問するまでは、体が健康である。経済的に困ることがない。この2つがあれば、若い時も歳をとってからもとりあえずは大丈夫なのではないか。ごく単純に、そんな風に考えていました。

でもそんなものではないのだと、今は思っています。

 

健康とお金はもちろん大切です。しかし、それ以上に、ほがらかな心、自分から人とコミュニケーションをとるようにし、家族や他人と信頼関係を築くこと、が大切なように思います。

健康でお金があっても、孤独な人はいっぱいいるのです。

孤独で何が悪い?人はどうせ一人なのだ。気を許せば痛い目にあう。誰にも迷惑をかけないしかけられるのも御免だ。そんな風に思うのもわかるし、わたしもそう思っていた頃がありました。

 

でも、人は孤独ではいけない。今はそう思います。一人きりでは生きていけないように、人はできているのです。生まれる時も死ぬ時も、一人で完結するようにはできていない生き物なのです。

それは、人が社会性を持つ生き物だから。お互い助け合って生きていくようにできている。死ぬ時も人の助けを得て、看取られ、送られ、死後の後始末をしてもらう。多かれ少なかれ。

当たり前のことですが、そのことを痛感しています。

 

ほがらかで喜びと感謝の心を持ち、日頃から知らない人にも挨拶をして、自分から周囲とのコミュニケーションを欠かさないようにしている人は、孤独ではありません。自ら心を開いて人との関係性を保っているので、そこには温かな繋がりがあります。

反対に、怒りっぽく疑い深く、心を閉ざして周囲に無関心な人は孤独です。

 

ビートルズの曲に「エレノア(エレナ)・リグビー」というものがあります。ポール・マッカートニー作で、本人が一人で歌っているものもあれば、レイ・チャールズアレサ・フランクリンなど多くのミュージシャンにカバーされています。

わたしは彼女のようになりたくないし、誰もならない方がいいなと思います。

人生はきびしいものかもしれないけれど、自分も人も大切にして、温かく交流しながら生きて死ねたらいいなとわたしは願います。

 

 lonely peopleが減りますように。


↓「エレナ・リグビー」イエローサブマリン版?

 

https://www.youtube.com/watch?v=HuS5NuXRb5Y&sns=em

 

 

 

 

 

あこがれコーヒー

f:id:majyonan:20170201175121j:image

 

先日の落し物を引き取りに、東京の警察署へいってきました。

ありがたく、届けてくださった方にお礼をしたいと思い尋ねましたが、名乗られずということで残念でした。その方にいっぱい幸あれとお祈りするとともに、わたしもよいことをしようと思いました。

 

東京に来る機会はなかなかないので、行ってみたい場所に寄ってみました。それは、新宿駅の新名所、ミライナタワー口周辺のnewomanです。おしゃれですてきなお店がたくさん入った商業施設なのですが、なかでも、まりおさんの記事で知ったヴァーヴコーヒーに、ずっと行ってみたいと思っていました。

 

http://bakazee.hatenablog.com/entry/2016/09/11/135617

 

ヴァーヴコーヒーは、想像していたよりも小さくゆるくアットホームなお店で驚きました。もっとおしゃれでピリピリと緊張する感じのお店かな?と思っていたのです。注文をスマートにさっさとしないと叱られるような。しかしそれは考えすぎでした。

それでも、お店がガラス張りでおしゃれなので、ここはひとつ、おしゃれな人になってスマートにコーヒーを飲まないと!と背筋が伸びました。

 

温かいハンドドリップコーヒーにも惹かれたのですが、飲んだことのない窒素入りのニトロコールドブリューにしました。

ワイングラスに注がれたそのコーヒーは、滑らかなベルベットのような泡と強い酸味のおいしいものでした。しゅわしゅわはしませんでした。

丸いスツールに座りガラス越しに行き交う人々を眺めながら味わいました。

(お店の外観。写真はお借りしたものです)

f:id:majyonan:20170201233903j:image

 

フードは、大きくてデザインも個性的なドーナツとクロワッサン類がありました。わたしはテイクアウトでクロワッサンショコラを頼み、帰宅してから家族と食べました。こちらもパリパリと香ばしくおいしかったです。厚めの生地の層の具合が、表参道のデュヌラルテの本を開いた形のパンに似ているなぁと思いました。

 

今回は時間と体力がなく、まりおさんの記事で紹介されている、バスタ新宿でぼーっとしたり、ザ・パイホールには寄れなかったのですが、またの機会の楽しみにとっておきたいです。

 

newomanでは、年に一度の高価なチョコレートと今年は奮発してマカロンも買い、ほくほくと帰路につきました。

 

懐かしい新宿の新しい名所。またぜひ行ってみたいです。

 

 

 

東京

f:id:majyonan:20170124133209j:image

先日東京へ行く機会がありました。

正確には、上野周辺をうろうろしておりました。不忍池からスカイツリーが見えたので写真を撮りました。

 

わたしは以前、のべ15年ほど東京で暮らしておりました。のべ、というのは行ったり来たりしていた時期も含むからです。その頃はスカイツリーはありませんでした。

ですから、スカイツリーの見える東京の風景というのはわたしには物珍しいのです。東京といえば、東京タワー。芝大門あたりの雰囲気は独特で、たまに散歩するのが好きでした。

 

東京で暮らしていた頃、または東京に用事があって行ったとき、わたしは緊張していました。人が多くてスピードが速いからです。高速道路を運転するような気持ちで、人の流れにのります。地下鉄を乗り換え、信号に従って早足で歩きます。生来のぼーっとした感じは隠します。悪い人に付け込まれたくないから。怖い目にあいたくないから。東京にいる間、険しい顔とスピードでわたしは移動します。

 

そんなに緊張していたのに、落し物をしてしまいました。結構大切なものでした。駅や立ち寄った場所に問い合わせましたが、届出はありませんでした。残念でしたが、自分が悪いのだから仕方ない。それに加えて、あんなに人の多い東京なんだもの、仕方ない。ぼーっとしている自分が悪いのだ。自業自得だ。と思っていました。

 

しかし後日、警察から落し物の届け出があったと連絡がありました。わたしはハッとして、ほっとしました。そして自分が恥ずかしくなりました。

誰かいい方が拾ってわざわざ届けて下さったのです。しみじみとありがたいです。

 

東京という街は大きい。でもそこにいる人はひとりひとりべつの人。いい人もいればわるい人もいる。いいともわるいともいえない普通の人もたくさんいる。

 

わたしは、東京のことは好きなような苦手なような、なんともいえない気持ちなのですが、今度のことで少し距離が縮まったような気持ちに、勝手になっています。単純なものです。

 

機会があればまた行きたいな、東京。

 

第15回短歌の目1月に参加します

f:id:majyonan:20170108105146j:plain


短歌の目1月

今年もはじまりました、短歌の目。うれしい!ありがたい!卯野抹茶様、皆様、たいへんありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

http://tankanome.hateblo.jp/entry/2017/01/10/060915

題詠

1. 編

編集の仕事懐かしあの日々もあのひとたちも一葉の紙

2. かがみ(鏡、鑑も可)

後頭部合わせ鏡でそっと見るこの一年が透けてぼんやり

3. もち

このきもち差し障りあるでも消えぬ扱いかねて戸棚にしまう

4. 立

立つしゃがむ反復集中スクワット尻と何かにじわじわと効く

5. 草

意味もなく草をちぎって放(ほう)る君その退屈をいとしくおもう


テーマ詠

「初」

幾たびか思い出しても色褪せぬあの緊張は永遠のごと

前髪を切るたび生まれ変わりたい視界の隅に置いてください

頼んだら繋いでくれた君の手にわたしの何をつたえればいい

単純な思いだけでは越えられぬそれでも石をまた一つ積む

新しき眼鏡くっきり見える外こんな顔して生きてるわたし