ほしいぬ

書いたり、詠んだり。

2018-06-07から1日間の記事一覧

零れ落つ(映画感想短歌)

零れ落つ紅にじむ唇(くち)の端に彼の人の名は決して上らず ひしと抱く夢のあわいに魘(うな)されて舞台の光目も眩む闇 少年の日々の痛みは刃より深くふたりを刻み結べり ふりむきてまたふりむきてひとことも発せず去りぬ妻のまなざし 幾たびも歴史をくぐり相…