本棚の10冊の本で自分を表現する
みかみかさんのブログが面白かったので、わたしもしてみようと思います。(id:mika3kan)
全集も入れるので冊数でいうと10冊じゃないけど、まぁいっか。
↓みかみかさんのブログより引用転載
(みかみかさんすみません。ツイッターのところだけの抜き出しがうまくできませんでした。)
ひまつぶしのーと
ヒマつぶしに書いてます
本棚の10冊で自分を表現してみる
- 北マリアナの一人旅ならenaあなたに合ったプランで素敵な旅を満喫最低価格保証&24時間予約/スマホ対応www.ena.travel
いろいろ読んでるブログで『本棚の10冊で自分を表現する』っていうテーマの記事をいくつか見かけたけど、流行ってるの?(わかってない)
このテーマはもともとは、ツイッターのハッシュタグからはじまったものみたいだねー。
↑引用転載ここまで。
以下、わたしの10冊。アフィリエイトなし。
ごめんなさい。44冊になった。絵本と児童文学減らすのできない。しかも漫画は入れてないのにこのていたらく。
あと、本紹介の意味でアマゾンを貼るのがとても面倒なので、途中から挫折してます。
いろいろほんとにすみません。
1.いたずらラッコとおなべのほし
多分初めて買ってもらった絵本。絵本や児童書は、基本的には図書館で借りなさいという家庭でした。喘息持ちで体が弱く、友達付き合いが苦手なわたしは、図書館で多くの時間を過ごした。
この絵本は、とても自由で可愛くてテキトーで、大好きだった。本当は全然テキトーなんかじゃなくてすごくちゃんと構成された絵本なんだけど、長新太さんのそう感じさせないすっとぼけたようなうまさが、深呼吸をするように心地よかった。世界観が大きくて自由で、読むとわたしもロッコと一緒に天のひしゃくに掬われていっしょうけんめい星を動かして脱出するドキドキした気持ちになった。あと本気で、昆布を体に巻いて海で波に揺られて寝てみたいと思った。
2.銀のくじゃく
- 作者: 安房直子,赤星亮衛
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1975/07
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
安房直子さんの本は全部好き。とても静かで、恐ろしく悲しく美しいお話を書かせたら右に出るものはいないと思う。鶴の家、きつねの窓、青い傘、白いフクロウの森…等々ものすごい名作がたくさんある。寓話のようで、日常にふと口を開ける異界や、心がおちる穴、のようなものを描いている。どこにもないのに、絶対あると思わせる独特な世界。ものすごく好き。いつか全集を買うのが夢です。
3.指輪物語
- 作者: 瀬田貞二,田中明子,J.R.R.トールキン
- 出版社/メーカー: 評論社
- 発売日: 1993/04
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
小学5年生の頃、病気で学校を休み、その時読んでとまらなくなって、布団を抜け出して買いに行った。
ホビット。人間とエルフとドワーフ、ゴブリン、ゴクリ。全ての登場人物に奥行きがあって
善悪、強さと弱さ、力、名誉、友情、協力、孤独、勇気、考えることがたくさん、魅力的な世界とストーリーに込められている。
ホビットの穴は、わたしも心に持っていて、たまに降りて行く。居心地がよい。自分を取り戻す、あかあかと暖炉の火が燃えるあたたかい場所。もちろん美味しいキノコ料理の匂いもしている。
4.ももいろのきりん
中川李枝子さんの明るい色彩の絵とおはなしは、何度読んでもわくわくウキウキした。クレヨンのなる木とももいろのきりんは、理想の場所と友達だった。
5.マザー・グースのうた
五冊組のハードカバーの方。絵が怖い。うたも怖い。なんだかわけがわからないし。でもとても魅力的で何度も何度も読んだ。英語の歌をきいた時はさらに感動した。
6.大草原の小さな家シリーズ全巻
どの巻も面白いけれど、最初の大きな森の小さな家、シルバーレイクの岸辺で、が特に印象的。手作りの食べ物、厳しい自然と労働、病気、信仰、助け合うこと、生と死…生きる喜びと悲しみが生き生きと温もりを持って描かれている。今読んだらまた思うところがあると思う。読みたい。
髪が茶色のローラと、金髪のメアリーが、リボンを間違えられてつけてもらい、それがとても嬉しい話や、雪に覆われたクリスマス、雪の上にカエデの糖蜜を垂らして飴を作る話、感謝祭の話などがとても好き。
テレビシリーズもとてもよかった。
7.赤毛のアン
たくさんあるけれど、最初のと、アンの青春が好き。アンの自意識の強さ、誇り、マシューとマリラの骨太なやさしさ。別れの悲しみ。血のつながりのないところに生まれ育てる愛は、濁らず美しいなと思った。今読むとまた色々違うかもしれない。
8.あしながおじさん
手紙でできた小説、とか、寄宿舎での生活、秘密とユーモア、がとても面白かった。わたしはのちに手紙好きになり、寮生活も経験するが、どこかに憧れがあったのかもしれない。
9.若草物語
姉妹それぞれの個性、信仰あつく慈悲深い親、が印象的だった。きょうだいがおらず、ボランティア活動なんてしない親の家庭だったので別世界を見るような気持ちで読んだ。姉妹仲良くしてみたいなぁと憧れた。
10.風の又三郎(岩波書店ハードカバー)
何度も読んだ。はじめは全然わからず、雪わたり、だけが好きだった。キックキックトントン。注文の多い料理店は怖すぎていやだった。シグナルとシグナレス、からすの北斗七星、よだかの星、虎十公園林。
後に他の童話や、詩を読み、何もかもがすごいなぁと思った。
ますむらひろしさんのアタゴオル物語シリーズも大好き。
賢治を育んだ岩手も、のちに旅行して好きになった。
いつかまた行きたい。
11.リンゴ畑のマーティン・ピピン
すごくおもしろい童話?寓話?なんだけれど、愛とはなにか、に迫る内容。子供の頃はわからなかったが、19歳くらいの時もう一度読んで号泣した。そしてとても人を愛したいと思った。ムギの王様ほか岩波から出ているシリーズもとても面白い。
12.公園のメアリーポピンズ
大好きで何度も読んだ。ツンとすました、容赦のない、でも子供にとても近いところにいる、子供がやりたいこと、嬉しいことをよく知っているメアリーポピンズと、不思議な事件にひきこまれた。番人のいる公園という場所もとてもいい。
13.おしどり探偵 アガサ クリスティ
アガサ・クリスティは好きな作品がたくさんあるし、ポワロやミスマープルも好きだけれど、このキュートな2人組(トミーとタッペンス)の小説は愛おしい魅力がある。
どちらかといえば冷徹なまでに人を見ぬいて描く著者が、そこが魅力でもあるのだけれど、このシリーズでは少し手を緩めているような感じがするのも、ホッとするのだ。
14.八木重吉詩集
こころよ ではいっておいで
でもまたもどっておいでね
やっぱりここがいいのだに
こころよ ではいっておいで
うろ覚えのこの詩を、苦しくなると心で暗誦していた頃があった。ももこの詩も好き。お人形を背中に乗せてうたをうたいながら行ってしまうももこ。ももこをいとおしむ視線。
15.IT
スティーヴン・キングの。シャイニングやキャリー、ファイアスターター、グリーンマイルと迷った。ダークタワーシリーズも好き。スタンドバイミーなど短編小説もすごくいい。
でもこの、子供の頃の誓いを守り、友情を保って、大人が勇気を振り絞ってたたかう作品を挙げる。子供の頃は怖いものがたくさんあるけれど、大人もまた怖いのだ。
わたしも勇気を失いたくない。
16.ぼくの美しい人だから
なんで廃刊になったのかわからない。とても面白い。そして考えさせられる。買ってよかった本の一冊。詳しくははてこさんのブログをお読みください。(id:kutabirehateko)
人が人を好きになる時、軽々と越えることのできる垣根。飛び越えた人にはわかるし、飛び越えられない人、飛び越えようと思わない人にはわからない。垣根を作っていることにすら気付かない人もいる。
そして好きになってそれからのリアルな物語。
部屋は汚いのにバスルームはピカピカ、が妙にリアルでセクシーだと思った。
愛と性と、その人がその人であることの誇りと悩み。いろんな人がいる世界。だからこそ愛おしい世界。
17.アビィ・リーの日記
これは前に感想を書いたので詳細ははぶきます。みかみかさんのブログが詳しいです。(id:mika3kan)
アビィの勇気と率直さと聡明さ、いじらしさが好き。モテ理論とかハウツーがいかに虚しいかわかる。アビィは男を勲章みたいに扱わない。ステイタスで人を選んだり判断しない。自分自身のことももちろんそう。自分のセンサーで好きになり、お互い合意のもと、セックスや冒険をする。
そして働き者で努力家でセクシーな下着が大好き!なんて素敵な女性。
18.シルヴィウス(アンリ・ボスコ)
なんか上2つが一応恋愛小説なので落差が激しいのですが、これはとても不思議な小説。幻想的で、つかめるようなわからないような。雪の中の幻のような読後感。でもとても静かで、暖かいのです。わたしはこれを読むと安らぐ。大切な一冊。全然違うのですが、映画「エル・スール」「ミツバチのささやき」の印象と似ている。静かなのに、溢れてくるものがあるのです。
19.野ウサギの走り 中沢新一
大学生の頃、虹の理論が出て、なんかわからないけれど面白い!と思いガツガツ読んだ。これはいろんなはなしが入っていておもちゃ箱みたい。フィールドワークという言葉を知ったのもこの頃。
20.都市と文学 前田 愛
文学の読み方に、新しい風を吹き込んだ本。こう読むのもあるんだ!ととても新鮮だった。先生の授業を受けてみたかった。
21.蝋燭と焔 ガストン・バシュラール
前出のシルヴィウス、の世界と、わたしの中では通じるものがある思想家、バシュラール。幻想的で自由な思考がとても魅力的。何冊か持っていて難しい内容でわかってないところたくさんですが、はじめに読んで感銘を受けたこの本を挙げます。
22.エドワード・ホッパー(画集)
静謐な絵、どこか不思議な絵。モダンな風景と、粋な人物。ページを繰るたびに、想像が掻き立てられたり、なにかがすーっと鎮ったりする。光と影。いつかこの風景を見に行きたい。
23.ギュスターヴ・モロー(画集)
物語と狂気の詰まった、幻想的な絵。はじめはサロメの絵に惹かれて、次々好きになり、のちにモロー美術館を訪れた。実物をこの目で見られた感激は忘れない。いつか再訪できたらいいな。
24.泉鏡花全集
卒論に選び、古書店巡りをして全集購入。なんとか全部読んだ。そして読んだことは糧になりました。鏡花はすごい。偏執的なまでの美学。でも大衆的でもある。
経緯があり現在ほとんどは山奥の物置にしまってあるけれど、いつか取り戻したい。
25.キッチン よしもとばなな
この小説を読んだ時のおどろき。みずみずしい独自の世界と文体。その後好きになって沢山読んだ。ここ数年本が読めないので離れているけれど、いつかまた読み始めると思う。
いい意味で、多分変わらない作家のひとり。
26.羊をめぐる冒険 村上春樹
高校生の頃、最初読んだ時はわからず、描写の一部がなんだか腹ただしいとおもったのは覚えている。でもどんどん引き込まれた。
レイモンドカーヴァーや、ジョンアーヴィングも芋づる式に読んで好きになった。
27.コインロッカー・ベイビーズ 村上龍
これは凄すぎる面白さ。文体もストーリーも。ヒリヒリする感じとテンポ。かっこいい。
28.マグネット 山田詠美
ジェシーの背骨、とか初期のもすごいし好きなのですが、これも好き。
山田詠美の小説は、対象を強くもなく弱くもなく眺めている感じが、好き。変に思い入れが強かったり、偏ったりしていない感じがする。
エッセイのポンちゃんシリーズも好きでした。
29.村上春樹、河合隼雄に会いに行く
河合隼雄さん、は物凄い方だけれど、多分人類の宝レベルと思うけれど、この対談集にもそれがよく表れていて、すごく面白い。
問いを飄々と受け止めて、おのずからこたえがでてしまうのだ。
時間ができたら、じっくりたくさん読みたいです。
30.銀の匙 中勘助
美しい随筆集。小さなものへの視線がとても好き。味わって読み返したい一冊。
31.築地正子全歌集
読みかけ。すごい歌がつまっている。人間的な、孤高な。
32.ナイン・ストーリーズ サリンジャー
わかるはなしもよくわからないはなしも、とにかく魅力的。ブーブーと息子の話が好き。生きていくことの力強さと脆さ。愛情。
33.星の王子様 サン テグジュペリ
内容と挿絵があまりにもマッチしている。夜間飛行もあわせてよむとひとしおよい。
人はどうしてさびしいのか、わかる。
そしてさびしいのは、いいことなのだ。
34.風と共に去りぬ
大河小説。とにかく面白い。エゴとか、エゴイストだけども一貫している潔さ、とか。間違いながらも、自分の言動に責任持つ感じが好き。
登場人物や時代が全部きちんと描かれている。
35.ガラスの動物園 テネシーウィリアムズ
せつない。孤独が。やさしさが。
36.怒りの葡萄 ジョンスタインベック
骨太で面白い。英語で読めたらまたひとしおと思う。文体に触れたい。
37.嵐ヶ丘 エミリーブロンテ
読ませる。激しさとロマンティックさ。ドキドキした小説。
38.レベッカ ダフネ デュ モーリア
謎とどんでんがえし。文章も美しい。ヒチコックの映画もいいです。
39.イワン・デニーソヴィチの一日
収容所での生活を描いている。ユーモアに溢れ、文体のリズムも素晴らしく、短いけれどとても面白い。モルタルをぺたん!
40.わたしを離さないで カズオ・イシグロ
とても感銘を受けた。なんともいえない、痛切な愛の物語。この20年でベスト1。
この人の小説には、いつも静かな風が吹いていると思う。
41.煙か土か食い物 舞城王太郎
チャッチャッチャッチャッ。リズムリズムテンポ!文体にのまれた。ストーリーと世界もすごい。しばらく舞城時代が続きました。
42.化物語 西尾維新
舞城とはまた違うリズムの文体と世界。これもまたクセになる。戯言シリーズや人間シリーズも大好き。
43.暮しの手帖
いろいろ読み役立った雑誌。藤城清治さんの影絵、商品テスト、料理、エッセイ。家にあったので子供の頃から読んでいた。
44.銀花
美術や文学への窓でした。父が買ってた。
以上です。ありがとうございました!