ほしいぬ

書いたり、詠んだり。

短歌

12月の歌

重なった幸と不幸の花びらにやさしさの露白く光りて 来年の手帳選ぶ手ふと止まる予定予測をせずに生きたい ル・ポールの番組競う美女たちの輝くドレス涙の糸よ なによりも君の幸をぞ望みつつ降り積もる雪かき分けて生く 願いごとひとつツリーの星に告ぐ君の…

すこし明るい

うつうつとわくわくめぐる胸の中半月なれどすこし明るい たたきつけぎゅうぎゅうこねて休ませてふくらむパンをわたしも作ろ たくさんの本売りお盆ひとつ買う皿の重さがふと軽くなる 丁寧に塗られたお盆いちまいの朱色の木の葉生かされている 前回の記事では…

兎と林檎

塩水の中でも跳ねようさぎの仔泥濘(ぬかるみ)の道陽のふりそそぐ 昨夜はだいぶ雨が降りました。 被災地に降らないといい、と雨音を聞きながら願いました。復興を心よりお祈りしています。 家族の具合が悪く右往左往する毎日です。 おかげさまで少しずつ良く…

伝へんとする

↑写真はフリー素材です 咲くまえに香がくっきりと金色を鳴り響かせて伝へんとする 健やかな眠りと目覚めもういちど君に戻れよ笑顔とともに 泣きわめく夢と小鳥のしぬ夢と続けて見たの朝がまた来る 台風の前に起こりし悲しみに金木犀のそっと寄り添ふ りんご…

あかりびと

塞ぎつつ日々の荷物を背負うときあかりびと来てふと軽くなる 昨日はいろいろなことがありわたしは疲れ切ってスーパーで買い物をしていました。たぶん魂が抜けたような顔をしていたと思います。 そのとき、長い間会ってない知人が思いがけず声をかけてくれま…

ひとすじの

ひとすじの雲と光を捕まえた俯き顔をつと上げた時 幼な子と過ごす時間のやはらかさ忘れずに居る背を越されても 気を抜くと丸くなりたる背筋をシャツと一緒にアイロンかける 学生に一本きらり若白髪長き人生幸あれと笑む 海の上架けられた橋ハイウェイの車窓…

みどり染む

にわか雨傘をさしたりたたんだり君は構わずカメラを覗く こんなにも息づいてをり苔たちはみどり染む染む湿度の国で 生みにくく死ににくい地で生きていく慈しみもて人にも吾にも

五月五首

茫洋と五月の風の吹き渡るあなたのいない青花の野に 赤黒き昭和黄色の平成も終わり令和は無色透明 これからは笑いころげて生きてゆく残りの日々に灯をともすため 苗植えて重き如雨露の水溢れまわりの土も鮮やかになる 東京へ電車に揺られともだちと話し話し…

はんぱはんそで

何もかも半端なままで生きているそれでもちゃんと春はまた来る 半袖にはじめて通す3月の肩のあたりを抱いててほしい 出会いより別れの方が大事だと友の言葉を書き留め眺む むずかしいこの世のすべて解決はできずとも今日こそ試せ春が背を押す さようならは…

削除終了

海鳥は言葉も持たずすいすいと海に浮かびて自在に潜り 10年をダイアリーにて留めたが数分ほどで削除終了 はてなダイアリーのサポート、運営の皆様ありがとうございました。

うめももさくら

伸びた枝まるく摘まれてこんもりと庭の梅花の白おとなしく くもり空二月喜び悲しみにそっと寄り添う桃のももいろ 早咲きの桜見上げて亡き父にありがと云へばほの明き夕 はやいもので二月も最後の日となりました。 春はうれしくもありさみしくもあります。 皆…

冬の薄日の

薔薇のごと淡きピンクを抱き居り冬の薄日の地面のうえに 君の掌(て)は花がぎっしり埋まってるぽんぽんと咲く音がきこえる

花ひらく

見上げれば丸天井に花ひらく俯きがちな君の手をとり 自信とはしらずしらずについている君の予想をはるかに超えて 君を踏みつけたやつらを許さない怒りの熾火炙られるまま 立春やキバナスイセンロウバイも君の未来に明かりを灯す 生まれた日小さな梅が咲いて…

2019元旦

向かい風走れゆんゆん手のひらに糸は伝える凧の高さを あけましておめでとうございます。 佳き年となりますようお祈り申し上げます。

時差こえて

時差こえてネットはつなぐ友の声SNSで眼差しすらも ともだちの定義を学ぶ暗闇は映画先生光の授業 ◆SNSについて 仕事的なことで必要に迫られておっかなびっくりラインを使いはじめたのは昨年のこと。こわいこともあるけれどそれを防ぐ方法も教えてもらい、確…

飄々と

飄々と天使は道の曲がり角立ちて背中をあたためている 街中でかけてもらった思いやりバトンのようにつなげてゆこう 手袋に盛って書かれた効能にくすくす笑うあなたの勝ちね 信号を待ちきれぬほど頬染めて青に駆けゆく恋心推す いつまでも薔薇が咲いてる12月…

零れ(こぼれ)

こぼれおち酷暑の夏は土の下冬の光にみどり広げて 人前で顔を覆って泣いた時黒き氷が零れ透明 見守りて灰汁とり友の野菜煮る心配事もすくって捨てる あたたかき心会議に持ち寄ってみんなでまちの未来を望む 昨年晩秋に種蒔きしたパクチーが冬を越えて春に食…

りんご飴

りんご飴支えし細き割り箸をしかと握る子うれしい重さ ひとりでは堅きうわべをなぞるのみ分かてば中の果実に届く あの頃は買ってもらえず羨んでますます紅く飴輝けり 見かけより美味くはなしと侮れど甘き香りに胸はふくらむ りんご飴買うよろこびは子の笑顔…

ひやりと香る

子を叱り強き言葉で打ちすえて零れた涙食卓を拭く 叱るとき同時に我も叱られる過ちをせぬ人などいない ほとんどは自分の裡(うち)に理由(わけ)がある怒りを向ける前に自問す とりかえしつかぬ言葉を放つなら我は自分の唇(くち)を縫いたい 思いあい愛(いと)し…

うさぎミッション

友からのLINE繋がり晴れやかに秋空仰ぐ雲もほほえむ うさぎより臆病者を自負するがわたしはわたしの崖へ挑むよ なにもかもつながっていてうろこ雲数えることはやめて踏み出す

秋別れ

朝顔の花の輪郭ひとまわりちいさくなりて秋ぞ来にけり 友発ちてさみしき秋のひんやりと今朝の気温を確かめて泣く 別れこそ大切だよと友は言い我頷きて手帳に記す 秋別れまた会う日まで大切に今日を包みてまぶたにしまう

海越えて

海越えて嫁ぎゆく友その愛子(まなご)新しき日に幸の風吹け

プラズマ

ひとつずつ思い呑みこみ高まればプラズマのごとほとばしりけり 伝えずに伝わる思いその温(ぬく)み若き日の君ふと懐かしむ 今はただそれぞれの道ぼつぼつと辿りて会おう夜来る前に 豪雨の後、長らくあっていない旧友と連絡が取れてほっとしました。ささやかな…

崩れずに

崩れずに在れ安全よ日常よニュースを聞けば砂の味する 被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

はつ恋

草むらの中にひっそり咲くきのこ雨が上がれば乾いて消える 一生の中でかーんと響く音わたしの胸はなんども震え 金魚鉢揺れる尾びれはひらひらとどこへもゆけずただ鮮やかに 銀色の鱗が守る人魚姫素足の膝の擦り傷ピンク 陽の当たる大通りでは踊れないだけど…

風吹けど地面に確と根を張りて葉に陽を浴びつ咲き誇りたり 移ろひて衰へるとも美しと命ここにぞ咲きて知らせる 吹き散らし跡形もなく壊せども拾い集めて記憶に刻む 向かい風吹けぼうぼうと喉開けてヨタカのごとく飲み込んでやる 夏至過ぎて風は叢雲両の手で…

翡翠ホーム

案外にタネは鋭い翡翠の実やさしいだけのひとなどいない ホームとは性を含める共同体スウィートホーム覚悟はあるか 教えてはくれぬひとなら盗めよと技も心もルパン微笑む 対位法メロディふたつ重なりて異なりこそが色彩を生む すみれの眼見開き知恵と勇気も…

零れ落つ(映画感想短歌)

零れ落つ紅にじむ唇(くち)の端に彼の人の名は決して上らず ひしと抱く夢のあわいに魘(うな)されて舞台の光目も眩む闇 少年の日々の痛みは刃より深くふたりを刻み結べり ふりむきてまたふりむきてひとことも発せず去りぬ妻のまなざし 幾たびも歴史をくぐり相…

てっぺんに

地面から見上げる高いてっぺんに勇無き我はレンズを向ける その時は決して見えない星がある軌道を降りてやっと見つける よく生きていてくれたねと讃えたいぽつぽつ話す友の人生 *ジェットコースターに乗る家族を撮るために、ひたすらカメラを向けていました…

翳す連休

雛罌粟(コクリコ)と笑顔にソフトクリームを掲げて我は女神を気取る 背が伸びてもう届かない細首をまぶしく眺む健やかであれ 空っぽに風をはらんで悠々と鯉仰ぎ掌(て)を翳(かざ)す連休