コンクリート 寄り添うように咲く花は 君の体温 すべて受け止め
あかねさす 日の思い出を 取り出して
このさみしさを ひとりじめする
夕陽落ち わずかな時間 こぼさずに
老いてゆくこと 生きてゆくこと
これやこの ゆくもかえるも 我次第
苦手なブランコ もう少しこぐ
*本歌「これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも 逢坂の関」百人一首 第十 蟬丸
暑いのは 息をするから 湿るから
生きる証ぞ 人形涼し
手のひらが よろこぶ腰の 曲線を
我も得たいと こんにゃくすする
吸う吐くを より良き音にせんと泣く
吹奏楽部の 夏がまた来る
夜もすがら 寝ることもせず うたをよむ もう少しだけ あとひとつだけ
*本歌「よもすがら ものおもふころは あけやらで 閨の暇さえ つれなかりけり」百人一首85番 俊恵法師
夢をみて 名残りの熱が ことことと
リズム刻むよ 新しい朝
月曜日 手帳に書いて 線を引く
やることリスト 伴走者は僕