ほしいぬ

書いたり、詠んだり。

第6回 短歌の目 8月

第6回 短歌の目 8月 に参加させていただきます。参加は2度目です。卯野抹茶さんid:macchaunoありがとうございます。

http://tankanome.hateblo.jp/entry/2015/08/01/000000


1.ジャワ

手作りの ジャワの石鹸 蓮香る

朝の眩しさ 夜の冥さに


2.くきやか

輪郭が くきやかに見ゆ 君が言(こと)

ためらわぬ魂 十六のまま


3.蝉

気絶せり 蝉にそうっと 指を出す

つかまるちから とびたつちから


4.冥

冥府より 馬車のきたりて ペルセフォネ

飲み込まれたよと 柘榴見上げる


5.まつり

夜まつりに ぼんぼり灯る 境内に

浴衣の君と すれ違いゆく


6.日焼け

日焼けせぬ ために求めし ラッシュガード

つまらなくなり 脱ぎ捨てて海


7.くちづけ

くちづけは あまくはないよ やわらかい

どこまでもしずむ ゼリーに溺る


8.風鈴

風鈴の 澄み渡る音に 縛り付け

きみはうるさい すこしだまって


9.菊

菊人形 観に行ったのは 幼い日

今はわたしが 手を引いている


10.【怪談短歌】


いなくなれ 月にさらした 胸の内


或る日叶いて 我以外消ゆ


*お詫び

冒頭のジャワの歌、「ジャワ」という言葉を入れなくてはいけないルールをわかっておらず、はじめ詠んでしまったので、改めました。ごめんなさい。