ほしいぬ

書いたり、詠んだり。

零れ落つ(映画感想短歌)

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零れ落つ紅にじむ唇(くち)の端に彼の人の名は決して上らず

 

ひしと抱く夢のあわいに魘(うな)されて舞台の光目も眩む闇

 

少年の日々の痛みは刃より深くふたりを刻み結べり

 

ふりむきてまたふりむきてひとことも発せず去りぬ妻のまなざし

 

幾たびも歴史をくぐり相目(あいま)みゆたださよならを伝へるために

 

 

 

*ずっと観たかった映画「さらばわが愛 覇王別姫」をやっと観ました。

とても揺さぶられました。素晴らしかったです。

ご紹介くださったまりおさん(id:mariostang)ありがとうございます!