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ほしいぬ

書いたり、詠んだり。メールはこちらへ。ssongaki☆excite.co.jp 星を@にかえてください。

あけがたの星

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祝!感謝!「短歌の目」再開!

卯野抹茶(id:macchauno)さん、ありがとうございます。


短歌の目 9月 に参加いたします。


http://tankanome.hateblo.jp/entry/2016/09/10/000000


題詠 5首

1. 星 

学校へ行かない君に弁当を作る夢見たあけがたの星

2. 吹

こんなにも苦しいことが音楽か吹奏楽に点数つける

3. はちみつ(蜂蜜、ハチミツも可)

君が指はちみつなぞり緩慢な動きで我を果てへ導く

4. 川

川の中いつまでだって待っている君が落とした帽子をもって

5. 秋刀魚

細長いあれを買ってと言う子らにこれは秋刀魚と教える嬉し



テーマ詠

 テーマ「秋」

買いたてのページに鼻をおしつけてすぅと吸い込むそれからめくる

待ち合わせすこしゆっくり来ていいよデパートの海回遊してる

似合うかな秋の色とか試すのに生返事する君は極刑

夕焼けをみていますぐに知らせたいこの茜色全部あげたい

こっそりと扉を開けて夜遊びに行く留守番は月にまかせて

のみものまわり(その1 コーヒー編)

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*写真は京都イノダコーヒー本店さんです。良いお店です。


今日は飲み物のことをとりとめもなくつらつら書いてみようと思います。長いです。すみません。


この世で一番おいしい飲み物は水、だとわたしは思います。体の都合もあり、意識的に水分をよく取るようにしているというのもあるけれど。


コーヒーも好きです。他にも好きな飲み物はありますが、まずはコーヒーの話をします。


うちでは生豆を買い、それ用のコーヒーメーカーで焙煎から挽いて淹れるまでスイッチ一つで楽しんでいます。機械は約10年ほど前に夫が探して買ってくれました。


この機械のメーカーさんは残念ながら閉業してしまわれたので、機械が壊れないよう毎朝祈りながら使っています。ずぼらな私はもしこれが壊れたら生豆を自分で焙煎して挽いてまではできないと思います。

生豆は青白いコーヒーのお豆さんで、選別のゆるいものを安価で購入し保存もきくので重宝しています。一粒ずつ表情があってコロコロしているのもなんだか愛しく思っています。


コーヒーを生豆から焙煎しその美味しさを教えてくれたのは、東京の練馬区石神井公園にあるCOFFE FACTORYさんです。ご主人が生豆を仕入れ、お店で焙煎し、そのまままたは挽いて販売されています。試飲や喫茶もされていて、コーヒー豆の産地や種類や良し悪しについて教わり、コーヒー談義に花が咲くのは実に楽しい時間でした。


いわゆるレギュラーコーヒー用の挽いた粉を買ってきてペーパーで淹れることもあります。パッケージされたものはしっかりと焙煎されていて粉も細かいので香りや味が濃厚でおいしいなぁと思います。


プロがいれてくれたものを外で飲むのも好きです。外出の機会が少なく、年に数回ではありますが、やはりプロの技はすごいなぁとしみじみとおいしくいただきます。


インスタントコーヒーも好きです。昔と比べ随分おいしくなったと思います。飲みたいときにささっと飲めるのはありがたいです。


豆の種類にあんまりこだわりはないのですが、酸っぱいよりは苦い、強いよりは柔らかいものが好きなように思います。(訂正。強いのも割と好きです。)バランスのとれた香りが高いものが好きです。

よく買う豆は、ブラジルサントス、グァテマラ、マンデリン、モカ、タンザニア、コロンビア、ホンジュラス、ペルーです。

お金のあるときはクリスタルマウンテンも買っていました。初めて飲んだ時の感動はよく覚えています。キューバは行ってみたい国の一つです。

ドミニカAAも好きでしたが現在の購入先にはない豆なので10年くらい飲んでいません。ベトナムもたまに買っていました。

単品でなくブレンドコーヒーも好きです。


コピルアックはお土産で頂いたことがありますが、わたしには残念ながら良さがよくわかりませんでした。

ブルーマウンテンも、あんまりわからないので、買いません。というか、高価なので買えません。笑。


いろいろ書きましたが、わたしはそもそも適当な人間なので、こだわりはあまりないです。ほぼ毎日飲んでいるので、珍しくなくてよくて、フツーでいいなぁと思います。


わたしは基本的に深煎りでコクのあるものが好きなので、軽くて酸味が出たコーヒーは好きではないのですが、この夏に初めてそういうものを飲みました。

屋外プールで泳いだ帰りに身体が冷え、広場ににバンをとめてコーヒーを出張販売しているお店で熱いのを淹れてもらいました。

時間をかけて丁寧に淹れてくれたのですが驚くほど酸っぱく軽く、これでいいの?!と思いましたが、熱いコーヒーはしみじみとおいしく、あったまりました。

後で調べて、そういう軽い焙煎であえて酸味を出すという方法があると知り、なるほどなぁと思いました。


コーヒーをはじめ、飲み物の面白いところは、温度が大きな要素であるところだと思います。食べ物もそうですが、飲み物は温度による感じ方の違いが顕著と思います。熱い冷たい常温その中間、でずいぶん感じ方が変わります。

あとは、シチュエーションも大いに関係あります。


コーヒーを飲むとき、わたしはいろんな場面をふと、思い出します。旅先で飲んだコーヒーや、仕事の合間に飲んだコーヒーなど、たくさんの思い出が蘇ります。

その思い出はわたしとともにあり、わたしが死ぬと消えてしまうんだなぁと思うと、そして全ての人についてそれは共通のことなのだと思うと、当たり前のことなのにハッとします。


また、健康でないとコーヒーをおいしく感じることはできません。ドクターストップで飲めない時期もあったので、ふだんは何気なく飲んでいるけれど飲めること自体ありがたいなぁと思います。

また、経済的に逼迫したらコーヒーは贅沢品で飲めなくなると思います。昔に比べ安価になったとはいえ、なくても過ごせるものですから。


コーヒーにまつわる問題、フェアトレードや農薬などに思いを馳せることもあります。考え込むとおいしく飲めません。思考を一時停止して、感謝しておいしく飲み、また考えたり忘れてしまったりもします。ああいい加減。


ともあれ、コーヒーの香りには吸い寄せられます。晴れた日のコーヒーもいいし、雨の日はまた格別です。


もしあなたがコーヒーをお好きなら、興味をお持ちなら、どうぞ一杯、召し上がれ。

良いひとときがあなたとともに、ありますように。






よれよれでもいい

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なんというか、よれよれな日々なのですが、しなくてはならないことだけは必死で綱渡りみたいにこなしている。難問に無い知恵絞って考えている。

もし何もしなくていいならば、貝になって砂に潜って寝ていたい。

でも、逃げないぞ。たたかう。

そんな時、助けてくれる人たち、温かくありのままを受け入れてくれる人々のありがたさ。皆様本当にありがとうございます。

写真は、真鶴の「江戸前鶴寿司」さんの地物握りとカワハギのお汁。おつゆは本当に上品で、握りはしみじみと美味しかったです。疲労困憊でしたが、這うようにして(大げさ)その集まりに出かけてよかったのです。金目鯛の煮付けなどもすごくおいしかった。あったかい心と、美味しいものは、無条件で元気をくれますね。

わたしも誰かがしんどい時は、ほっとできる何かを提供できる人になりたいです。

いいんだ。よれよれな時はよれよれで。元気になったらがんばるぞ。

9月のブルー

9月が始まりました。

いろんなことが動き出し、わたしも考えて結論を出しました。

苦しかったし、いまも苦しい。でもきっとこれがいまはベストなんだと思います。


その結論を話すとき、いい年をしてポロポロと人前で泣いてしまった。でもそれを笑顔で、大丈夫だよ。うちも同じだよ。とあたたかく励ましてくれた人。うれしかった。


わたしの出した結論は迷惑をかけることだし、情けない、恥ずかしい、つらいことでした。でも勇気を持って話したら、仲間は受け止めてくれました。

わたしが思っている以上に、みんなは大きくて、仲間で、自分は小さいなぁと思った。いつも思うけど、今回は特に。

仲間なのに、勝手に思い込んで自分は1人で戦ってるみたいな気持ちになってた。ばかだなあ。

みんなありがとう。


空も風も、秋になってる。

流れる汗は変わらないけれど。

もう夏じゃない。

それはもうきっぱりと。

次の季節へ進んでいる。


汗を流し、目をそらさず、考えて行動すればきっと道は開ける。

進もう。

そんな気持ちです。


写真は神戸ファミリア本店のくまさん。

この白いくまさんのリボンと建物の、少し憂いを帯びたようなブルー、好きなのです。


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夏時間

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主催者さんの、短編小説の集いのべらっくすの特別企画なつやすみの宿題57577に参加します。

主催者さん、楽しい企画をありがとうございます。

よろしくお願いいたします。拙い歌ですみません。


リンク貼り間違いましたので訂正しました。すみません。


http://novelcluster.hatenablog.jp/entry/2016/07/20/000100



夏時間時計の針は元どおりわたしの時はいまから作る

これからがこれまで決めると寺の言旅の途中の警策嬉し

前髪が額(ぬか)に張り付き鋭角の汗の流るる六歳の夏

水鉄砲遠く遠くと飛ばしおり歓声響く永遠のごと

とりどりの屋台覗きてそぞろゆく君が背追いてはずむこころよ

手をつなぎ指先だけで懐かしむ若き日の君重なるこころ

いつかまた思い出す日が来るといいそこにわたしはいなくてもいい

遠ざかるバスを見送り母思う我の心はゴーシュの如く

亡き人はいずこへおわす上空の雲のはるかか胸の裡にか

正当なクリームソーダと認定す底に溜まった甘きシロップ


 

 




ゆかかな

突然ですが、短編小説を書きました。

主催者さんの、夏休み企画、納涼怖い話を書く企画に興味を持ったからです。

しかし、規定の5000字をたぶんはるかに超え、しかも、怖くない。というあかーん!なシロモノが出来てしまいました。すみません。

それでも許す。という物好きな方のみ、読んでいただければ幸いです。

いいの?ほんとに?

では、よろしくお願いいたします。

 

「ゆかかな」

前にこの宿に佳奈と来たのは、もう20年も前のことだ。佳奈と私は同い年で小中高と12年間同じ学校だった。全然違うタイプなのにうまがあって、仲良しだった。
違う道に進むことになり、卒業旅行しようよ、と2人で探して選んだのが、この海が聴こえる宿だった。


海が見えるホテル、はいくらもあるけれど、海が聴こえる宿なんて渋くていいじゃん。と佳奈は笑った。
海が聴こえるってどういうことよ?海辺の民宿ならみんなそうなんじゃないの?とわたしは突っ込んだが、民宿ではなく大正時代に建てられたレトロでシックな建築の文豪の宿というので、わたしも賛成したのだった。

 

わたしたちは本を読んだり文や詩を書くのが好きで、小学部の頃からいわゆる文芸部的な活動を細々と続けていた。わたしたちの他にもメンバーはいて、皆に声をかけようかと思ったのだが、佳奈は、やだめんどくさい。由夏だけでいいよ。2人だけで行こうよ。と言って、わたしはそれが妙に嬉しくて、そんならそうしようか。とこっそりと計画を進めたのだった。
他のメンバーはお互い干渉しないさっぱりとした人々だったので、別に隠す必要もなかったのだけれど、それでもなんだか後ろめたい気がして、秘密にしていた。

 

宿に着くと、確かに立派な建築で、優雅な曲線を描く階段はよく手入れされて黒光りしているし、古く巨大な柱時計は未だにきちんと時を刻んでいた。
「学生さんですか?仲がおよろしくていいですね」貫禄のある女主人はにこにことわたしたちを出迎えてくれ、仲居さんはわたしのお菓子と本でぱんぱんのリュックと佳奈の小ぶりで洒落たボストンバッグを二階の奥の部屋まで運んでくれた。

 

「どうしようか。ご飯までちょっと時間あるね。先にお風呂入っちゃう?それともあとにする?」
佳奈がわたしの目を覗き込んで言った。話しかけるとき、佳奈は不必要に距離を詰め、ぐっと顔を寄せて目を覗き込む癖がある。


初めの頃は、何か真剣な打ち明け話でもあるのかと身構えたが、単なる癖と知ってからは慣れた。
わたしを見つめる佳奈の澄んだ美しい瞳。乳幼児のように、狂人のように、そこには邪気がなく、何も浮かんでいない。佳奈は目に表情が無いのだ。黒目がちなせいかもしれないけれど、何も読み取れない目でにこにこしている佳奈は、美しいのに人形めいていて、不気味にみえるときもあった。実際陰口を言う子もいた。単に佳奈はそういう顔立ちで、恐ろしいほど何も考えていないというだけだった。
わたしは反対で、何も考えないということができない。一人きりで黙っているときも、常に頭の中で何人かの自分が会話をしている。そのことを佳奈に言うと、異物を見るような物凄い目でみられた。それ、佳奈は耐えられない。自分がうるさすぎてあたまがおかしくなっちゃう。佳奈はあっさりと残酷に、そう言い放った。
うるさくて悪かったわね。今のところ頭はおかしくなってないわよ!とわたしは憤慨した。
そんな小さなケンカじみたことも、今はとても懐かしく思い出す。

 

「わたしね、スイッチを入れないと考えられないの。スイッチを切るとゼロなの。ほんとになんにもかんがえてないの。あたまがすこしおかしいのかな?」
ある日意地悪な子から当てこすりを言われたか佳奈は、いつになく真剣にわたしに問いかけた。
「誰でもそうじゃないの?放心状態っていうかさ。佳奈はそれがちょっと極端なだけじゃないかな」
わたしはそう答えたが、確かに、スイッチの入った状態の佳奈は年相応の生き生きした若い娘なんだけど、オフ状態の佳奈は少しばかり変に見えた。うまく言えないけれど。まるで息をしていないかのように見えた、といえばいいだろうか。 

 

「ねえ、お風呂一緒に入ろうよ。」佳奈はにこにこしながら言った。わたしたちの学校は中等部から全寮制でお風呂は共同だったから、一緒に入ることはなんの抵抗もなかった。2人だけ、っていうのはまぁなかったんだけど。
そして、わたしはかなり視力が悪かったので、コンタクトや眼鏡がなければろくに見えなかった。人の裸なんて見るのは気恥ずかしいが、どうせ見えないんだし佳奈がそうしたいならいいや、と軽くOKした。

 

小さな宿だから風呂も狭くて、シャワーは二台だけ、湯船もせいぜい5人までという規模だった。どこもかしこも清潔に磨かれてはいたが、とにかく古かった。抽象画のような意匠が描かれたタイル貼りの床も楕円形の湯船も、見たことのないデザインで、かけていた眼鏡は一瞬で曇ったが、写真に撮れば良かったと思った。しかしあきらめて、眼鏡をはずす。

佳奈は背中を向けてぱっぱと服を脱ぎ、お先にぃ!と風呂場の戸を開けた。わたしも慌てて身支度し、後を追った。

それぞれに体を洗い、湯船に入る。佳奈は細くて白かった。まぁそんなことは服を着ててもわかるんだけど、脱ぐとその細さ白さが際立った。はっきりとは見えないけれど。
わたしの肌は浅黒く、手脚はまぁほっそりとしている方だが胴体は佳奈よりだいぶんボリュームがあった。でぶではないけどね!いいなぁ佳奈は細くて。

 

「うー!極楽極楽!気持ちいいねぇ!」佳奈はおっさんのような声を出して伸びをした。
「ほんとだねー。」
湯は柔らかく少し熱めで体を芯から温め、ほぐしてくれるようだった。
わたしたちはその後何も喋らず、のぼせるたちで長湯のできないわたしは先に出た。
海の音がしていた。風呂の内でも外でも。風の音と波の音。いつ尽きるともなくごうごうと、寄せては返す音だった。


******************

20年後の今日、佳奈とわたしは再会した。驚いたことに、アラフォーになるというのに佳奈は相変わらず細くて白かった。そしてレーシック手術を受けたわたしは、はからずも佳奈の体をつぶさに見てしまうことになった。あの時と同じお風呂場で。


そこには、18歳の佳奈がいた。一欠片も余分な肉のない、しみもしわもたるみもなく水を弾く滑らかな若い肌の、美しい佳奈。
そう、佳奈は美しかった。
メイクをしているときはわからなかった。年相応に老けていた。
「年をとらないなんてありえないでしょ?キモいよね。下手すりゃ化け物扱いで忌み嫌われて命にかかわるし。そういうメイク、そういう姿勢、髪も声も年相応にできるよ。うちの一族は早くからその方法を教わり身につけるの。」
「…まさか。からかってるのよね?」
「違うよ。由夏のことが本当に好きだから、打ち明けるの。うちらはそういうたちの一族なのよ。すごく昔からいる、ね。」
「…」
佳奈はわたしの知ってる佳奈でありながらそうではなかった。怖い。どうしよう。でも体が動かない。


「こっちへおいでよ。由夏。」
見えない強力な糸で引き寄せられるようにひとりでに体が動き、由夏の隣へ行く。
「こっち側へ来て。一緒に、ずっと一緒に、仲良くしよ。由夏は佳奈が好きなんでしょ?このままだと別れの時はすぐ来るんだから。」
佳奈の瞳が、虚無の目がわたしの目を覗き込む。じいっと。もう逃げることはできない。わたしは観念して目を瞑った。
この上もなく柔らかい佳奈の唇が、わたしの唇を覆い、少しずつ移動して首筋でひた、と止まった。

 

*****************
わたしはそれからずっと佳奈と一緒に、時のない国を生きている。同じ日本でありながら、時があるのとないのとではまるきり別の次元だ。わたしたちは歴史に興味がある。一緒によく旅をする。今の仕事はコンビニのアルバイトがほとんどだ。常に求人があるし、辞めやすいし。
家族は捨てた。捨てるしかない。不老不死になったのだから。
佳奈さえいれば、いい。 

 

わたしが心底佳奈を好きだということを、どうして見抜かれたのだろう?
「わたしたちには、そういう能力もあるの。一緒に永遠を生きてくれるパートナーを選ぶ能力。佳奈には、由夏がそうだって、すぐわかったよ。でもずっと待ってた。由夏が悔いのないように。準備ができるその日まで。」
佳奈はなんでもないことのようにそう言った。

 

不公平だと思うのは、佳奈の時が18で止まっているのに対し(なんと、自分の止めたい年齢で止められるのだという)わたしの時は38歳で止まっているということだ。佳奈はそこがいいのだという。
「由夏の中年の体、最高に素敵。色っぽくて適度にくたびれてて。それに、結婚とか出産とか育児とかも経験したでしょ?いいなぁ。わたしもそこまで待てばよかったな。待ちきれなくて止めちゃった。でも違う方が楽しいでしょ?」

 

佳奈は残酷だ。佳奈が憎い。でも離れられない。わたしは佳奈を愛している。ずっと前から。たぶん初めて会ったその時から。

 

もう何度目か忘れた夏が、ことしも過ぎてゆく。
18の時と同じ佳奈が、隣で微笑む夏。
ひそかにずっと夢見ていた、2人きりの夏。
寄せては返す、海の音。
(了)

 

 

 

 

 

 

流れの中で(または映画の夏)

*写真はフリー素材です

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お盆が明けました。いつものように13日に迎え火を焚き、16日に送り火を焚いて家族みんなで送りました。義父と父よ、祖父母よ、親戚よ、また来年。

 

なんだか今年は忙しない夏で、しなければならないことをして、考えなくてはならないことを考えていたらたちまち時が過ぎてしまう。呆然とするほどに。

 

それはまるで速い流れの瀬の中に立つようで、子供の頃両親の故郷に毎夏連れて行かれて川で遊んだときのことを思い出す。冷たい水、涼しい風、白く泡だつ流れの勢い、滑る石、木々の緑、木陰、馬アブ、水底に沈む青い栗のイガ。

 

わたしはすこし立ち止まりたい。流れに押し流されたくない。そう思いながらもできないことに、すこしイライラしていました。

けれども、考えてみたら、時が止まることは一瞬たりともなく、生きることを一時停止することはできない。川の流れに木の葉を浮かべたら流れていくように、流れるプールに浮き輪でうかんだらプカプカ自動的に流されるように、わたしが休もうが考え込もうが、本質的にはとどまることはできないのだ。

 

ならば、泳ごう。抜手を切って。そんなに速くも上手にも泳げないけれど構わない。失敗してもいい。そして疲れたら休めばいい。そう思ったらすこし楽になりました。元来、泳ぐのは好きなのです。そのことを思い出しました。

 

話変わって、今週のお題「映画の夏」

わたしが好きな映画を、羅列します。1番以外は順不同です。


1.エル・スール

2.ミリオンダラー・ベイビー

3.パーフェクト・ワールド

4.トーク・トゥ・ハー

5.インディアン・ランナー

6.浮雲(アキ・カウリスマキ)

7.バッファロー66

8.ビッグ・フィッシュ

9.ビッグ・リボウスキ

10.2人の男と1人の女

11.フォレスト・ガンプ

12.戦場のピアニスト

13.アポロ13

14.虚栄のかがり火

15.LAコンフィデンシャル

16.フェイス

17.酔拳2

18.少林サッカー

19.ピンポン

20.シコふんじゃった。

21.あの夏いちばん静かな海

22.ソナチネ

23.菊次郎の夏

24.死んでもいい

25.プルートで朝食を

26.誰がために鐘は鳴る

27.嵐が丘

28.風と共に去りぬ

29.レベッカ

30.キャプテン・スーパーマーケット

31.恋人たちの予感

32.スタンド・バイ・ミー

33.街の灯

34.黄金狂時代

35.ダック・スープ

36.ふたりのベロニカ

37.ベルリン天使の詩

38.ブギーナイツ

39.マグノリア

40.ダンサー・イン・ザ・ダーク

41.モンスターズインク、モンスターズユニバーシティ

42.カーズ.カーズ2

43.トイ・ストーリートイ・ストーリー2.3

44.セロ弾きのゴーシュ

45.銀河鉄道の夜

46.カールじいさんの空飛ぶ家

47.魔法にかけられて

48.ウエディング・シンガー

49.2番目のキス

50.未来世紀ブラジル

51.フィッシャー・キング

52.スリーピーホロウ

53.マーズアタック

54.シザーハンズ

55.フェイス/オフ

56.ミッションインポッシブル2(1も)

57.バーディ

58.赤ちゃん泥棒

59.ファーゴ

60.ブルースブラザーズ

61.メアリーポピンズ

62.サウンドオブミュージック

63.ウェストサイドストーリー

64.鴛鴦歌合戦

65.七人の侍

66.羅生門

67.おれたちフィギュアスケーター

68.ミツバチのささやき

69.ツインピークス

70.ワイルドアットハート

71.マルホランドドライブ

72.ロストハイウェイ

73.マルコヴィッチの穴

74.オースティンパワーズ1-3

75.レザボア・ドッグス

76.トラフィック

77.ボルベール(帰郷)

78.指輪物語

79.カッコーの巣の上で

80.アマデウス

81.マンオンザムーン

82.エドウッド

83.ギルバートグレイプ

84.オウエンのために祈りを

85.プリティ・リーグ

86.ディア・ハンター

87.ベイマックス

88.ラスト・スナイパー

89.秋刀魚の味

90.いまを生きる

91.シンドラーのリスト

92.西部前線異常なし

93.タワーリングインフェルノ

94.細雪

95.東京物語

96.麦秋

97.流れる

98.浮雲(成瀬巳喜男)

99.隠し砦の三悪

100.汚れた血

101.ペーパームーン

102.ファニー・ガール

103.パルプフィクション

104.ポンヌフの恋人

105.羊たちの沈黙

106.シャイニング

107.素晴らしき哉人生

108.ローマの休日

109.スティング

110.明日に向かって撃て

111.数に溺れて

112.シン・レッド・ライン

113.許されざる者

114.ジャージーボーイズ

115.雨に唄えば

116.さびしんぼう

117.転校生

118.時をかける少女

119.ふたり

120.ツィゴイネルワイゼン

121.陽炎座

122.セーラー服と機関銃

123.台風クラブ

124.どついたるねん

125.お父さんのバックドロップ



…また思い出したら追加するかもです。こうしてみると、ホラーと西部劇と新しい作品が皆無ですね。

映画館に行きたくなりました。