ほしいぬ

書いたり、詠んだり。

2022-01-01から1年間の記事一覧

好き掬い

好き掬い口ぱくぱくし生きている心に巣食う夢は捨てずに 古家のやもりてのひらそっと乗せ捕まるなよと枯れ葉に逃がす みどり色好きになったらそのまんま蛙になって跳ねてゆきたい 先の投稿でご紹介させていただいたうさうらら様の短歌ハッシュのネットプリン…

うたの夢かなう夢

うちのめす槌幾たびも来ようともふり仰ぐ顔降り注ぐ陽(よう) すきな色みどりなりける黒髪にさっと一刷けペンキぶち撒け 髪切らぬ君のくらさをかき分けて飛行機雲のはるばるとゆく 笑い声聞けば心にともしびがともる秘密を君は知らない またもご無沙汰してお…

「深き魂の黎明」をあるく

↑写真は夜の薔薇園。本文と関係ありません。 今週のお題「SFといえば」 わたしにとってなつかしく親しい分野であるSF。心を遠くまで、深く深く、放り投げ、未知の世界へ連れて行ってくれる。 わたしは子供の頃から好んで読んだり視聴したりしてきた。 子供の…

破調

目(まなこ)撃つ戦火のニュース塞げども聴こゆ慟哭ただ日々を噛む 忘れびと洞(うろ)の瞳で虚を紡ぐ十分間のエアコンの音 天ぷらを揚げて真面目に話するカラカラパチパチ胸の爆ぜゆく 画面越し小さな命慈しむアプリ閉じれば消ゆる命を まやかしのまかり通りて…